
消費者金融やクレジットカードでの借金が膨らむと、借金の返済ができず滞納してしまう人も少なくありません。しかし、借金の滞納を続けると、以下のようなリスクが生じますので、早めに滞納を解消することが必要です。
- 遅延損害金の発生
- 借金の一括返済を求められる
- 預貯金や給料などの差し押さえ
- 家族や職場に借金をしていることが知られる
- ブラックリストに登録される
この記事では、借金を滞納後の流れと滞納した場合のリスクについてわかりやすく解説します。
借金を滞納するとどうなる?
借金の返済ができず滞納してしまったらどうなるのでしょうか。以下では、借金滞納後の一般的な流れについて説明します。
| 滞納期間 | 滞納した場合に起きること |
|---|---|
| 1~7日後 | 電話または書面による督促 |
| 2~3か月後 | 内容証明郵便での一括請求 |
| 3~4か月後 | 支払督促または訴訟提起 |
| 6か月後 | 強制執行による差し押さえ |
債権者からの電話または書面による督促
支払期日までに借金の返済をしないと、債権者から債務者のもとに支払いを催促する督促の連絡がきます。債権者からの督促の連絡方法は、電話、メール、郵便、自宅への訪問などがあります。
電話での連絡を無視しているとメールでの督促になり、メールでの督促を無視していると自宅に督促状が送られてきます。督促状も無視していると自宅に債権者が訪問してくることもあります。
内容証明郵便での一括請求
電話または書面による督促に対応せず、滞納期間が2~3か月になると、債権者から内容証明郵便で借金の一括返済を求める書面が送られてきます。
一括請求を求める書面には、「〇月〇日までに支払いがない場合には、法的手続きに移行します」という内容が記載されていますので、この段階までくると、裁判の一歩手前の状態といえます。
支払督促または訴訟提起
その後も借金の滞納を続けていると、債権者から支払督促の申立てまたは訴訟提起がなされます。
支払督促の申立てまたは訴訟提起がなされると、裁判所から自宅に特別送達という形式で「支払督促申立書」または「訴状」が届きますので、それによって裁判手続きが開始したことを知ることができます。
強制執行による差し押さえ
支払督促または訴訟によって、債権者の請求が認められると「仮執行宣言付支払督促」または「判決」が出ます。これらが確定すれば、強制執行の申立てに必要となる債務名義になりますので、債権者は、強制執行の申立てを行い、債務者の財産を差し押さえることができます。
借金を滞納した場合に生じるリスク
借金を滞納した場合には、以下のようなリスクが生じます
遅延損害金の発生
遅延損害金とは、借金の返済を滞納した場合に発生する損害金です。遅延損害金は、支払期日の翌日から発生し、利息よりも高い利率が設定されていることがほとんどですので、滞納日数が長ければ長いほど遅延損害金の金額は高くなります。
滞納期間が短ければ、遅延損害金も含めて支払いをすることができるかもしれませんが、滞納期間が長いと元本を上回る遅延損害金の支払いを求められることもありますので注意が必要です。
借金の一括返済を求められる
借金をした場合には、通常は分割で返済していくことになります。これは「期限の利益」といって、期限が到来するまでは返済をしなくてもよいという権利(利益)が認められているからです。
しかし、借金を滞納した場合には、契約内容に基づき、期限の利益が喪失することになります。期限の利益が喪失すると、債権者から元本だけでなく、利息や遅延損害金を含めたすべての借金を一括で支払うことを求められます。
分割でも返済できない状況ですので、一括返済を求められても返済に応じることは困難といえるでしょう。
預貯金や給料などの差し押さえ
確定判決や仮執行宣言付支払督促を得た債権者は、強制執行の申立てをすることができます。強制執行では、債務者の預貯金や給料などが差し押さえの対象になりますので、預貯金や給料などが差し押さえられてしまうと、そこから強制的に借金の返済に充てられてしまいます。
強制執行によって、大切な財産を失ってしまうと、生活に多大な影響が生じることになります。
家族や職場に借金をしていることが知られる
借金の滞納を続けていると、電話、書面による督促や内容証明郵便などが自宅に届くことになります。家族に借金のことを内緒にしていたとしても、家族が電話を受けたり、督促状などを目にすれば借金の存在がバレてしまいます。
また、債権者によって給料の差し押さえが行われると、債務者の職場に裁判所から書面が届きますので、それによって職場にも借金のことが知られてしまいます。
ブラックリストに登録される
借金を滞納したまま一定期間が経過すると、借金を滞納しているということがブラックリストに登録されてしまいます。
ブラックリストとは、信用情報機関に事故情報が登録された状態をいい、ブラックリストに登録されてしまうと、以下のようなデメリットが生じます。
- 新規の借り入れができなくなる
- クレジットカードの新規申し込みができなくなる
- スマートフォンの機種代金の分割払いが認められない
- 子どもの奨学金の保証人になることができない
借金を滞納し続けると時効になる?
長期間借金を滞納し続けていると借金が時効によって消滅する可能性もあります。
借金の消滅時効とは?
借金を滞納したまま一定期間が経過すると借金を返済する義務が消滅し、借金を返済する必要がなくなります。これを「消滅時効」といいます。
借金の消滅時効期間は、5年とされていますので、5年以上滞納を続けている借金がある場合には、時効の援用によって、支払いを免れることができる可能性があります。
消滅時効を待つのは現実的ではない
消滅時効には、時効期間をストップまたはリセットすることができる時効の完成猶予または更新という制度があります。
たとえば、債権者が時効期間経過前に訴訟を提起し、判決が確定した場合には、これまでの時効期間はすべてリセットされてしまいます。この場合には、新たな時効期間が10年に延長され、再びゼロからスタートすることになります。
消費者金融やクレジットカード会社では、借金が時効によって消滅することがないように厳格な債権管理を行っていますので、消滅時効が成立することはあまり期待できません。消滅時効の成立を待っていると、その間に遅延損害金が膨らんでしまいますので、万が一、時効の完成猶予や更新によって消滅時効の完成が阻止されてしまうと、遅延損害金を含む多額の返済を求められてしまいます。
そのため、消滅時効を待つというのはあまり現実的な解決方法とはいえないでしょう。
借金の返済が困難な場合は債務整理がおすすめ
借金の返済が困難な状況になった場合には、早めに債務整理を行うことをおすすめします。
債務整理とは?
債務整理とは、借金の返済負担を軽減することができる方法であり、以下の3つの方法があります。
- 任意整理
- 自己破産
- 個人再生
借金の滞納により、返済が困難な状況になっている人であっても、債務整理をすることによって、借金のお悩みから解放され、平穏な生活を取り戻すことができます。
債務整理の3つの方法については、こちらの記事で詳しく説明しています。
債務整理をお考えの方は専門家に相談を
借金の滞納でお困りの人は、弁護士や司法書士などの専門家に相談をして債務整理を行うことをおすすめします。
債務整理には、上記のように任意整理、自己破産、個人再生という3つの方法があり、それぞれの方法にはメリット・デメリットがあります。債務整理をすることで借金返済の負担を軽減することができますが、どの方法を選択するかによって得られる効果も大きく異なってきます。どの方法が最適な方法であるかは、借金総額、資産内容、収支状況などに応じて異なりますので、最適な方法を選択するには、経験豊富な専門家のアドバイスが不可欠となります。
最適な債務整理の方法を選択するためにも、まずは、専門家である弁護士または司法書士に相談するようにしましょう。
まとめ
借金の滞納を続けると、財産の差し押さえなどのリスクが生じてしまいます。そのため、借金の返済が困難になった場合には、滞納するのではなく早めに弁護士または司法書士に相談をして、債務整理を進めていくことが大切です。
借金のお悩みは、専門家による債務整理で解決することが可能ですので、ひとりで悩むのではなく早めに専門家に相談するようにしましょう。
